【南木曽温泉】あららぎ温泉 湯元館（長野県南木曽町）

　南木曽温泉では、このあららぎ温泉のすぐ向かいにある大型浴場に二度ほど行ったことがあり、そのときから目の前にあるこの素朴なあららぎ温泉が気になっていた。
　最近は特に塩素だらけの循環湯に疑問を感じていたので、いかにも掛け流しっぽいこの南木曽温泉にあるあららぎ温泉・湯元館へちょっと寄り道してきた。

　あららぎ温泉は製材会社が経営しているもの。元々は従業員の浴場として使用されていたが、評判がよかったので一部を改装し、一般にも開放したのだそう。

南木曽温泉・あららぎ温泉 湯元館の風呂

　浴場は、そのほとんどが木曽檜で覆われており雰囲気はとてもいい。露天はない。
　浴槽までは脱衣所のドアを開けて数段の階段を下りる。入口には、「滑りやすいので気をつけてください」という貼り紙が。それもそのはず、泉質はアルカリ性単純泉でpHはなんと9.4。ぬるぬる度が想像できる。
　浴槽には、自称常連の先客がいた。この人の言うには、改装する前は上段しかなかったとのことだ。
　肝心のお湯だが、浴槽には半分ほどしか溜まっていない。オープン直前に栓が抜けていたことに気づき、あわててお湯を溜め始めたのだそう。
　浴槽は3人入ればいっぱいという小さなものだが、さすがになかなかお湯はたまらない。
　常連さんの言うには、あららぎ温泉のお湯は正真正銘の掛け流しで、かなりの人気だという。だが、一切循環していないので、汚れが底の方に溜まり、午後からは底に汚れが溜まるので、朝が一番いいという。

　間もなくしてもう1人客が現れ、浴槽は満員。今のうちに顔だけでも洗おうと思って湯船から出たら急に3人も客が来た。いまさら入ることもできないので顔を洗って出てきた。